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パーソナリティ障害とは?~症状、原因をわかりやすく解説~

2024.10.09

 あなたは、自分の性格や行動パターンが周囲と大きく異なる、または日常生活に支障をきたすほどの悩みを抱えていますか?もしかしたら、それは「パーソナリティ障害」かもしれません。本記事では、パーソナリティ障害とは何か、その種類、原因、そして治療法について詳しく解説していきます。パーソナリティ障害に悩むあなたや、その症状について知りたい方の参考になれば幸いです。

パーソナリティ障害とは、個人の性格や行動パターンが、社会的に期待される範囲から著しく逸脱し、日常生活に著しい支障をきたす精神疾患です。通常、思春期以降に発症し、長期間に渡って持続する傾向があります。パーソナリティ障害は、主に「対人関係」「感情」「思考」「衝動性」の4つの領域にわたって問題が生じます。具体的には、以下のような特徴が挙げられます。

パーソナリティ障害の特徴

  • 対人関係における問題: 他者との信頼関係を築くのが困難、対人関係において不安定な傾向、過度の依存や支配欲など
  • 感情の不安定さ: 怒りや不安などをコントロールするのが難しい、感情の起伏が激しい、自己肯定感の低さなど
  • 思考パターン: 現実を歪曲して捉える傾向、非現実的な思考や信念を持っている、周囲の状況や他者の意見を無視するなど
  • 衝動性の高まり: 衝動的な行動、リスクを冒す行動、自己破壊的な行動など

パーソナリティ障害は、その特徴によっていくつかの種類に分類されます。主な種類とその特徴を以下に詳しく解説していきます。

パーソナリティ障害の種類とそれぞれの症状

パーソナリティ障害は、その特徴によって10種類に分類されます。それぞれの障害の特徴と症状を以下に詳しく見ていきましょう。

1. 境界性パーソナリティ障害

境界性パーソナリティ障害は、対人関係における不安定さ、自己イメージの不安定さ、感情の不安定さ、衝動的な行動などが特徴です。例えば、激しく怒ったり泣いたりする、自己破壊的な行動をとったり、他者への依存が強いなど、感情や行動のコントロールが難しい状態が見られます。また、自分自身や周囲の人々に対して、理想化と非難を繰り返したり、激しい孤独感や空虚感を抱えたりする傾向があります。

2. 反社会性パーソナリティ障害

反社会性パーソナリティ障害は、他者の権利や社会的規範を無視する行動パターンが特徴です。例えば、嘘をついたり、人を騙したり、盗みを働いたり、暴力的な行動に出たりするなど、倫理的な問題を抱えていることが多く見られます。また、自分がしたことに対して罪悪感を感じなかったり、周囲の人々に対して無関心だったりする場合もあります。

3. ナルシシスティックパーソナリティ障害

ナルシシスティックパーソナリティ障害は、自己中心的で、優越感に満ち溢れ、承認欲求が強いなどが特徴です。例えば、自分の能力や外見を過大評価したり、他者からの称賛を必要以上に求めるなど、自己愛が非常に強い傾向が見られます。また、自分以外の人の気持ちを理解するのが苦手で、共感能力が低い場合もあります。

4. ヒステリックパーソナリティ障害

ヒステリックパーソナリティ障害は、注意を引きつけようとする行動、感情表現が誇張されている、自己中心的であるなどが特徴です。例えば、自分に注目が集まるように、わざとドラマティックな行動をしたり、他者の感情に過敏に反応したりする傾向が見られます。また、自分の感情に振り回されやすく、衝動的な行動をとってしまうこともあります。

5. 依存性パーソナリティ障害

依存性パーソナリティ障害は、他人に過度に依存し、自分の意思決定や行動を自分で行うことができない状態です。例えば、常に誰かに頼りたがり、自分の意見を主張することが難しく、他者の承認や指示がないと不安を感じたりします。また、独りでいることを極端に怖がったり、別れや拒絶に過剰に反応したりする場合もあります。

6. 回避性パーソナリティ障害

回避性パーソナリティ障害は、他人との関係を避ける傾向が強く、批判や拒絶を過度に恐れます。例えば、新しい人と出会うことを避けたり、人前で話すことを極端に怖がったり、人との交流を避けるために、仕事や学校を辞めてしまうこともあります。また、自分が他者から嫌われていると、誤解したり、必要以上に不安を感じたりする傾向が見られます。

7. 強迫性パーソナリティ障害

強迫性パーソナリティ障害は、完璧主義、秩序や規則への過度のこだわり、仕事の効率性への過度の執着などが特徴です。例えば、計画を立てることに固執したり、細部にこだわるあまり、仕事がなかなか進まなかったり、完璧に達成できないことに対して強い不満を感じたりします。また、自分の考えや行動を他人に押し付けたり、他者の行動を批判したりすることもあります。

8. 統合失調性パーソナリティ障害

統合失調性パーソナリティ障害は、奇妙な思考や行動パターン、他者との関係構築の困難さなどが特徴です。例えば、自己の境界感が曖昧で、現実と幻想の区別がつかないことがあります。また、他者との関係を築くのが難しく、孤独感や疎外感を感じやすい傾向にあります。

9. 妄想性パーソナリティ障害

妄想性パーソナリティ障害は、根拠のない疑い心や不信感、他者からの迫害妄想などが特徴です。例えば、周りの人々が自分を陰謀の対象としていると信じたり、自分に危害を加えようとしていると疑ったりすることがあります。また、他者の行動を自分が攻撃されている証拠と解釈したり、自分が特別な力を持つと信じたりするなど、妄想的な思考に陥る傾向があります。

10. 自己愛性パーソナリティ障害

自己愛性パーソナリティ障害は、ナルシシスティックパーソナリティ障害と似ていますが、より深刻な自己愛と、他者への共感能力の欠如が特徴です。例えば、自分は特別な存在だと信じ、自分を高く評価し、他者を自分よりも劣っていると見なす傾向があります。また、他者からの賞賛に依存し、自分が傷つけられていると感じることに過度に敏感です。さらに、他者の感情やニーズを理解することが難しく、共感能力が非常に低いことが特徴です。

これらのパーソナリティ障害は、それぞれの症状が重なり合う場合や、他の精神疾患と合併する場合もあります。そのため、専門医の診察を受けることが必要です。

パーソナリティ障害の原因:遺伝的要因、環境要因

パーソナリティ障害の原因は、遺伝的要因と環境要因の両方で説明できることが、研究により示されています。遺伝子や神経化学物質の異常が、個人の性格や行動パターンに影響を与える可能性があると考えられています。例えば、神経伝達物質であるセロトニンの分泌量が低い人は、衝動性や攻撃性、不安などの症状を示す可能性が高くなることが知られています。また、幼少期に経験したトラウマ、虐待、ネグレクト、家庭環境の不安定さなどが、パーソナリティ障害の発症に影響を与える可能性があります。

しかし、これらの要因がどのように相互作用し、パーソナリティ障害を引き起こすのかについては、まだ完全には解明されていません。パーソナリティ障害は、多くの複雑な要因が絡み合って発症すると考えられています。

遺伝的要因と環境要因がどのように相互作用し、パーソナリティ障害を発症させるのか、具体的な例を挙げながら考えてみましょう。

  • 遺伝的にセロトニンの分泌量が低い人は、環境要因としてストレスやトラウマを経験した場合、衝動性や攻撃性、不安などの症状がより顕著に現れる可能性があります。
  • 幼少期に虐待やネグレクトを経験した人は、後の人生において不安定な対人関係を築いたり、自己肯定感が低くなったりする可能性があります。遺伝的な要因が、これらの経験に対する感受性を高め、パーソナリティ障害の発症に繋がることが考えられます。

重要なのは、パーソナリティ障害の原因は、遺伝子や環境要因のどちらかに限定されるわけではなく、両者が複雑に絡み合っているということです。

パーソナリティ障害の治療法

パーソナリティ障害の治療は、決して容易ではありませんが、専門家のサポートのもと適切な治療法を選択することで、症状の改善や日常生活の質の向上を期待できます。治療法としては、主に心理療法と薬物療法が用いられます。

心理療法

心理療法は、パーソナリティ障害の治療において最も重要な役割を果たす方法の一つです。患者自身の考え方や行動パターン、対人関係を深く理解し、より健康的な考え方や行動を身につけることを目指します。

  • 精神療法:患者の過去のトラウマや経験、パーソナリティ障害の影響を理解し、より適応的な考え方や行動を身につけることを支援します。認知行動療法や対人関係療法などが用いられます。
  • グループセラピー:他の患者と交流することで、孤独感を軽減し、自分自身の問題を客観的に見つめる機会を得られます。また、他の患者の経験から学び、自分の問題に対する新たな視点を得ることもできます。

薬物療法

薬物療法は、心理療法と併用することで、症状の改善を促進する効果が期待できます。パーソナリティ障害に関連する症状、例えば、不安、抑うつ、衝動性、攻撃性などを緩和するために用いられます。しかし、薬物療法は症状を抑えるための補助的な手段であり、根本的な解決策ではありません。薬物療法は、医師の指示に従って適切に服用することが重要です。

パーソナリティ障害の治療は、患者自身の努力と専門家のサポートが不可欠です。治療には時間と忍耐が必要です。しかし、諦めずに治療を続けることで、症状の改善とより充実した生活を送ることが可能になります。

パーソナリティ障害に関するよくある質問

パーソナリティ障害は、多くの人が抱える疑問や不安の対象となるものです。ここでは、パーソナリティ障害に関するよくある質問とその回答をご紹介します。

パーソナリティ障害は治るのでしょうか?

パーソナリティ障害は、完全な治癒が難しいとされています。しかし、適切な治療を受け続けることで、症状の改善や日常生活の質の向上は期待できます。パーソナリティ障害の治療は、患者自身の努力と専門家のサポートが不可欠です。時間と忍耐を要しますが、諦めずに治療を続けることで、より充実した生活を送ることが可能になります。

パーソナリティ障害は、周囲の人との関係に影響を与えますか?

はい、パーソナリティ障害は、周囲の人との関係に大きな影響を与える可能性があります。パーソナリティ障害を持つ人は、しばしば対人関係において困難を抱え、周囲の人々を傷つけてしまうこともあります。しかし、パーソナリティ障害は、本人の意志とは無関係に発症するものであり、周囲の人々の理解とサポートが大切です。パーソナリティ障害を持つ人に対して、責めるのではなく、理解と共感をもって接することが重要です。

パーソナリティ障害は、精神病の一種ですか?

パーソナリティ障害は、精神病とは異なります。精神病は、現実と非現実の区別がつかなくなるなど、現実の歪みが見られる状態を指します。一方、パーソナリティ障害は、性格や行動パターンに特徴的な問題を抱えている状態です。パーソナリティ障害を持つ人は、現実を正しく認識することができます。しかし、対人関係や自己認識において困難を抱え、日常生活に支障をきたす場合があります。

パーソナリティ障害の治療費はどのくらいかかるのでしょうか?

パーソナリティ障害の治療費は、治療法や治療期間によって異なります。心理療法は、健康保険が適用される場合とされない場合があります。薬物療法は、処方される薬の種類や量によって費用が変わります。治療費の詳細については、医師または医療機関にご相談ください。

この章では、パーソナリティ障害に関するよくある質問とその回答について解説しました。パーソナリティ障害に関する疑問や不安をお持ちの方は、医師や精神科専門医に相談することをお勧めします。

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